注文住宅は断熱性と耐熱性が優れていることが多いのですが、客観的な判断基準として役立つのが住宅性能評価です。住宅性能評価は、第三者機関による検査と点検が基本です。信頼できる設計者と、信頼できる工務店によって完成された注文住宅の一戸建てが、第三者機関によって安全基準を満たしていると判断されていれば、とても心強いです。住宅性能評価では断熱性と耐熱性を区別して把握しましょう。
断熱性は断熱材によって備わりますが、断熱性能は壁材の選び方や設計と施工によって強化される性質があります。同じ断熱材を使用して施工されていても、完成された一戸建て住宅によって断熱性能に差が生じることもあります。耐熱性は火災時に役立つ性能です。火災トラブル発生時に燃えにくく、燃え広がりにくいことで、火災そのものを消滅させることができなくても、家族の避難時間を確保したり、消防車が到着するまでの時間に延焼を防ぐなどの効果が得られます。
隣接する敷地の住宅で火災が発生したときに、もらい火による延焼に対する耐火性能が発揮されれば、自宅を守ることができます。注文住宅の性能評価は、断熱性が優れていれば光熱費の節約効果が高く、耐熱性に優れていれば火災トラブル予防と被害防止に役立つと覚えておきましょう。耐熱性に優れた集成材もありますが、天然無垢材そのものに耐熱性能が備わっていることも覚えておけば、自然素材の木造建築の耐久度を理解しやすくなります。